純正(真髄)📖 アル=イフラース【第112章】クルアーン~唯一無二の存在

コーラン112章
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アル・イフラース(アラビア語: الْإِخْلاصا “Sincerity”「誠実」)は、神の唯一性の宣誓として、またタウヒード(アラビア語: التوحيد 「神の唯一性」)としても知られる。クルアーンの第112章である。本章の章名となった「イフラース」という語は、章のどこにも用いられていないが、それはこの章名がタウヒードを扱う章の内容全体を考慮して命名されていることを示している。「クルアーンの真髄」とも呼ばれ、礼拝や祈りの際などに頻繁に唱えられる章である。この章はイスラム教徒によって特に敬愛されており、コーラン全体の3分の1に等しい価値があると言われている。

 

112. MONOTHEISM (al-Ikhlas)

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الْإِخْلَاص【アラビア語】

クルアーン第112章アラビア語

純正(真髄) アル=イフラース 朗読音声

 

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純正(真髄) アル=イフラース【日本語訳】

純正アル=イフラース日本語

 

慈悲あまねく、慈悲深いアッラーの御名において。
1言いなさい。「アッラー、唯一の御方。

2アッラー、永遠にして絶対の御方。

3産みもせず、産まれもせず、

4何ひとつ並ぶものなき御方。

 

純正(真髄) アル=イフラースについての解説

慈悲深いアッラー
 

この章の主題は一神教、すなわち神の唯一性である。ありとあらゆる時代の人々がもたらしたすべての不純な観念を取り除き、最も純粋な形で、神の概念がここに提示されている。

複数の神々は存在しない。神は唯一である。すべての者は神に依存しているが、神は誰にも依存していない。彼自身がすべてを支配する力を持っている。

誰の子孫でもなく、どんな子孫も持たない。彼は唯一無二の存在であり、彼のような者、彼に匹敵する者は誰もいない。

これは初期のマッカでの章である。

神の純粋な単一性、すなわち神の唯一性の教義は、ここで明確に述べられている: 神は多数ではなく、一なる存在・オンリーワンである。すべての人が神を必要としているが、神は誰も必要としていない。神は天地万物を支配しておられる。人間とは異なり、息子も父親もいない。彼は永遠であり、始まりも終わりもない。

この章はクルアーンの真髄と呼ばれている。預言者ムハンマドはこの章を『クルアーン全体の3分の1に相当する』と表現したことがある。

「イフラース」とは誠実さや深い献身、意図の純粋さなどを指す語として用いられる。土や石、木といった素材を用いて作成された立像や、火や、あるいは太陽や月、星といった対象を崇拝することが当然の常識とされていた社会においては、”唯一の神”とはいったい何のことなのか想像もつかなかったことだろう。

その”唯一の神”について、いくつかの神の名(属性)を示しつつ簡潔かつ明確に示した章である。「サマド(永遠にして絶対の御方)」とは、あらゆる嘆願を最終的に聞き届ける存在である。また3節で述べているとおり神は、「産みもせず、産まれもせず」、子や親はもちろんのこと、同位に立つ配偶もない存在であり、何ものをも必要としないが、あらゆるものから必要とされる「アハド(唯一の御方)」にして、「何ひとつ並ぶものなき御方」である。

 
 

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MONOTHEISM (al-Ikhlas)【英語訳】

クルアーンの真髄
 

In the name of God the Gracious, the Merciful.
1 Say, “He is God, the One.

2 God, the Absolute.

3 He begets not, nor was He begotten.

4 And there is nothing comparable to Him.”

 

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参考図書: