ディクリネーション(赤緯)はどうして重要なの?【パラレルとコントラパラレル】

ディクリネーション(赤緯)はどうして重要なの?【パラレルとコントラパラレル】

ディクリネイション(赤緯)って何?
パラレルとコントラパラレルってどんなもの?どうやって使うの?

ここでは、占星術が初心者という方にも理解できるように、基本的なところから、ディクリネーションについて詳しくみていきましょう。

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ディクリネーションとは?

19世紀では重要視されていた

ディクリネーションとは
19世紀の占星術師たちは、すべてのアスペクトの中で最も重要なのはディクリネーションのアスペクトであるとしています。

たとえばザドキエルは、パラレルの効果はコンジャンクションとまったく同じだが、より強いと述べています。またカルペパーによれば、コンジャンクションとオポジションは「パラレルにほぼ等しいが、まったく同じではない」のだそうです。

ところが20世紀の占星術では、ディクリネーションのことはかなり忘れ去られてしまったようです。 これは、占星術がより心理学に結び付けられてきたことがもたらした結果の一つだと思われます。占星術師が目に見えない魂の動きを重要視していると、正確さや細部へのこだわりは重要ではなくなるからです。

今や不必要?

最近では、経験豊富な占星術師の中にも、ディクリネーションの存在をまったく知らない人や、知っているが実際には使っていない人もいて、不必要な知識だと考えている人もいるようです。

しかし、ディクリネーションがなければホロスコープは完成しません。本来のアスペクトの半分を見逃すことになるのですから。
ではディクリネーションとそのアスペクトとは、いったい何なのでしょうか?

一言でディクリネーションとは

ディクリネイションとそのアスペクトについては、じつは何も複雑なことはありません。ただ、それが何であるかを一度理解する必要があります。

ディクリネイションとは何かというと、惑星と天の赤道との角度の距離です。ただ、それだけです。

実際には、正確な定義よりも必要なのは、一般的な概念と考え方、そしてそれを使う方法だけでしょう。そこでディクリネーションの一般的な考え方からみていきましょう。

一次元と二次元

地球上のどの町でも、その位置が経度と緯度で表せることをご存じでしょうか。経度はグリニッジ子午線から赤道に沿って測ったものです。例えば、ニューヨークの経度はグリニッジから西へ74度です。しかし、地理学では経度を知るだけでは不十分です。その場合、ニューヨークとコロンビアのボゴタは経度がほぼ同じなので、隣同士に位置していると判断することができてしまいます。そこで、混乱を避けるために、2つ目の次元である緯度が必要なのです。

現代の占星術では、ほとんどの人が経度という一次元しか使っていません。例えば、金星がおうし座の15°34’にあると言うとき、わたしたちは惑星の黄経を使って天空の位置を表します。これらを占星術師は、度数と分という星座で表現するだけです。天文学者は星座を使わず、春分点(占星術の形式では牡羊座の0に相当)を起点に、度数と分だけで黄経を測定するのです。つまり、天文学者は同じ金星について、その黄経は45°34’と言うことになります。しかし、それは結局一次元に過ぎません。

そのため、占星術で2つの天体が重なる(コンジャンクション)と言うとき、お互いに近いと思い込んでいるのですが、実際には経度がほぼ同じでも、ニューヨークとボゴタのように離れていることもあるです。

また、日食と新月の比較も、2次元が必要な理由の1つです。日食と新月は、通常の星座早見表では同じように、太陽と月が重なるように見えます。しかし、日食の場合は月の本体が太陽の光を遮ってしまいますが、普通の新月の場合は遮りません。なぜでしょうか? それは2次元があり、新月の場合、月の経度と太陽の経度は同じなので連動していますが、2次元の座標が違うので、空の同じ場所にあるわけではありません。ニューヨークとボゴタのケースに似ています。

わかりやすく言うとディクリネーションとは

惑星のディクリネーションは、天空におけるその惑星の位置を第二の次元で表すことができるものです。これは、地上の緯度に似ており、経度を補完して場所の位置を表すようなもの、ということになります。

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ディクリネーションのアスペクト

一般的な占星術で使われる経度によるアスペクトでは、コンジャンクション、オポジション、トライン、スクエアなど、数値によって異なるさまざまなものが存在します。また、そのアスペクトが正確かどうかを定義するためオーブを使います。占星術師によって異なるオーブが使われ、惑星ごとやアスペクトごとに応じてオーブが変化する場合もあります。40度や72度など、さまざまなマイナーアスペクトを使う人もいます。ですから、経度のアスペクトは、複雑になってしまいます。

じつは、ディクリネイション(赤緯)のアスペクトはもっとずっとシンプルです。2つの惑星のディクリネイションが互いに近い値で、お互いに北か南にある場合、それはパラレルとなります。通常、用いられるオーブは1度で、どの惑星がアスペクトを作るかにかかわらず、ほぼ一定です。一部の占星術の流派では、ディクリネーションのオーブを1°12’まで増やしています。

2つの惑星のディクリネイションがオーブ以内でも、ひとつが北でもう片方が南なら、それはコントラパラレルです。

ディクリネーションを調べる方法

占星術のモバイルアプリなどでディクリネーションが表示できるものもあります。このサイトの無料ホロスコープでも可能です。

もう一つの方法は、エフェメリスを使ってみるというものです。

エフェメリスとディクリネーション

エフェメリスのダウンロードはこちらからどうぞ⇒

PDFのエフェメリスを開くと下の表でディクリネーションを見つけることができます。「decl」というカラムがディクリネーションです。

エフェメリスとディクリネーション

モバイルアプリとディクリネイション

ほとんどのPCのソフトでディクリネーションは調べられるでしょう。モバイルアプリでも調べることができます。

トランプさんのディクリネーション トランプさんの赤緯

上のイラストはアンドロイドの Astro Gold を使ったものです。トランプさんのネイタルを表示させました。Reportsでこの日のディクリネーションが確認できます。グリッドにするとアスペクトが表示されます。

  • パラレル パラレル
  • コントラパラレル コントラパラレル

トランプさんは、たくさんのパラレルとコントラパラレルのアスペクトを持っていますね。

座標とディクリネーション

ほとんどの場合は、ディクリネーションが2次元のものであり、惑星の位置をしっかりと把握するために黄経とともに用いられるということを理解していれば十分でしょう。ここからはもう少し深く掘り下げていきます。

黄道座標と赤道座標

座標とディクリネーションまず、惑星や天体の位置を決めるために、いくつかの異なる座標系があることを理解しましょう。どれでも目的に応じて、使うことができます。地理学で使われる座標系と似ていて、地理的な経度のような次元(ロンジチュード)と、緯度のような次元(ラティチュード)があるのです。

占星術ではほとんどの場合、これらのシステムのうちの1つ、黄道座標系と呼ばれるものだけを使用します。この黄道座標系は、地理の経度に近い座標を黄経と呼び、太陽の通り道である黄道に沿って測ります。占星術のあらゆるところで使われる天空の惑星の位置は、基本的にその惑星の黄経であることは、すでにみなさんご存じでしょう。

黄道には、地理の緯度に似た2つ目の次元があり、ごく自然に黄緯と呼ばれるようになりました。これは基本的に黄道からの惑星の距離であり、北のときもあれば南のときもあったりします。2つの惑星の黄緯が同じであれば、互いに緯度が平行でありパラレルになります。もし、緯度が同じ値であっても、一方が北で他方が南であれば、それは黄緯のコントラパラレルとなります。

黄緯は占星術でも使うことができますが、あまり多くは使われていません。黄緯は、その値が通常非常に小さいことで使いにくいといえるでしょう。上のエフェメリスのサンプルで、「decl」のとなりにある「lat」という欄があります。これが黄緯度です。もし、黄緯のパラレルを考慮するのであれば、その値はかなり小さくなり、さらに20’以内の狭いオーブを使います。

赤緯(ディクリネーション)はどこに?

もう一つ、赤道座標というものがあります。この座標系は、赤道(天の赤道)に沿って測定するもので、地理で使われる座標系に最も近いものです。それが赤経と赤緯と呼ばれるものです。もうお分かりだと思いますが、これから使うのは、赤道座標系の2つ目の座標で、地理的な緯度に似たもの、赤緯(ディクリネーション)です。

つまり、占星で使うアプローチは少し変わっていて、黄道系の座標(黄道に沿って測った黄経)と、赤道系の座標(赤緯、天の赤道からの距離)を1つずつ使っているのです。

太陽は常に黄道に沿って移動し、黄道緯度を持つことはありません。他の天体には緯度がありますが、一般的には黄道に沿って進みます。分点では、太陽は天の赤道を通過するため、赤緯はゼロに近くなります。夏至では、太陽の赤緯は最大となります。惑星は黄緯を持つので、太陽よりも赤緯が大きくなる場合があり、その場合はアウトオブバウンスとなります。また、2つの惑星が赤道から等距離で、同じ方向にあるとき、赤緯のパラレルとなり、距離が同じでも南北の極性が違えば、それはコントラパラレルになります。

パラレルとコントラパラレルがどう役に立つ?

パラレルとコントラパラレルさて、ここまで「ディクリネーションとは何か?」「パラレルとコントラパラレルとは?」を説明してきましたが、あなたは「、それらは本当に必要なのか?という疑問をお持ちかもしれません。

じつは、ディクリネーションのパラレルとコントラパラレルによって、他の方法ではできないような情報を得られることも多いのです。、この情報が加わることによって、解釈全体に大きな違いをもたらすことがあります。

ネイタルチャートを調べている場合、ディクリネーションのアスペクトは、経度では見えない才能(また問題も)を見つけるのに役立ちます。予測するうえで、パラレルとコントラパラレルを考慮に入れなければ、非常に重要な出来事や人生の変化を見逃すかもしれません。

シナストリーにはさまざまなアプローチがありますが、ほぼ中心となるのは、パートナーとのチャートの間に形成される相互アスペクトの分析です。平凡なチャートに見えても、ディクリネーションのアスペクトで強く結びついていることが伺える場合もしばしばあります。関係の本質がよりよくわかるようになるでしょう。

 

ディクリネーションを考慮しない占星術をやっているとしたら、多くのことを見逃しているかもしれません。ぜひディクリネーションのパラレルとコントラパラレルを取り入れてみてください。